事業概要

M&A部門

保育園を取り巻く環境は2000年の社会福祉法改正で⼤きく変わり、株式会社等の企業が保育事業に参画する様になりました。しかし、近年は国や⾃治体による投資が増え、少⼦化によるニーズ減少しているのが現状です。保育園の新規開設に重点を置く時代から、M&Aによる再編・経営⾰新が主要戦略となる時代へ変わりつつあります。
最新のM&A動向ですが、保育園の設⽴・運営には国の定める基準をクリアして都道府県知事の認可を受ける必要があります。設備費や当初の運営費、保育⼠採⽤のコスト等を鑑みると、M&Aで短期間に経営資源・顧客を取得できるため、異業種から既存事業とのシナジー効果獲得を狙ったM&Aも多くなってきています。
また、保育園の経営においては、質の向上や効率化が求められるようになってきており、既存の保育園が経営資源を統合することで、運営コストの削減や保育⼠の育成・研修の強化、保育の質の向上など、M&Aにより多くのメリットが期待されています。

保育園のM&A⽅法

  • 株式譲渡
    最も⼀般的な⽅法が株式譲渡です。株式譲渡とは、株式を譲渡して経営権を買い⼿の会社に渡す⽅法で、株式売買だけでM&Aが完了します。認可保育所等の場合、⾃治体への⼿続きも不要であり、スピーディーなM&Aが可能です。
    注意点としては「包括的承継」です。売⼿会社の負債等を継承することを⾔いますが、簿外債務などリスク対応には⼗分な注意が必要です。
  • 事業譲渡
    会社全体ではなく保育事業のみのM&Aは事業譲渡の形式になります。事業譲渡は事業を売買する⽅法であるため、買⼿が契約の範囲内で承継できますので「包括的承継」がなくリスクを避けられます。
    ただし、事業譲渡では保育⼠の雇⽤契約や、保育事業の許認可について⾃治体への申請など⾮常に⼿間がかかりやすい⼿法が必要になりますので、事業としての煩雑さはあります。

売却側

  • メリット
    • 従業員の雇⽤・施設の運営が継続される
    • 後継者が不在の場合、廃業せず事業を継続し社員の雇⽤を守ることができる
    • M&Aを契機に代表者による借⼊⾦の個⼈保証や担保を解消できる
    • ⼤⼿の傘下に⼊ることで事業を強化できる
  • デメリット
    • ⾃社従業員からの不満
    • M&A後の統合が上⼿くいかない
    • 希望通りの相⼿先企業が⾒つからない

買収側

  • メリット
    • 売⼿が保有する許認可を引き継ぐことができる
    • 売⼿の⼈材、⼟地や設備、建物をそのまま活⽤できる
    • 新規開業のリスクを減らせる
    • スケールメリットを得る
  • デメリット
    • 期待していた効果が⽣まれない
    • 簿外債務や偶発債務のリスク
    • 従業員の不満や離職

M&Aスケジュール

  • 着手時
    • M&Aの⽬的、戦略、範囲を検討し、M&Aチームを組織する。
    • M&Aのための予算や資⾦調達を検討する
  • M&Aの対象企業を選定
    • 市場調査を⾏い、M&A対象の候補企業をリストアップする
    • 市場調査結果を分析し、M&A対象企業を絞り込む
    • M&A対象企業の財務分析や評価を⾏う
    • ⽬標企業との接触を開始し、意向を確認する。
  • 企業評価
    • ⽬標企業の財務諸表やビジネスモデル、市場シェアなどを詳細に分析する。
    • 企業価値を算定し、交渉のための基礎資料を作成する。
  • 交渉
    • 買収価格や契約条件などを交渉する。
    • 法的・財務的なデューデリジェンスを実施する。
  • 契約締結
    • 契約書を作成し、双⽅の合意を得る。
    • 機密保持契約や⾮競合条項などの法的な契約を締結する。
  • 合併・買収実行
    • ターゲット企業の合併・買収を実⾏する。
    • 従業員の移⾏や資産の統合などを実施する。
  • 統合・再編
    • 統合計画を作成し、統合を実施する。
    • 組織再編や業務再編などを実施し、シナジー効果を最⼤限に引き出す。
  • 終了
    • M&Aの成果を評価し、買収後の業績を確認する。
    • 問題点などを振り返り、今後の⽅針を決定する。

新規開設⽀援

新規開設⽀援部⾨

弊社は10年以上の実績に基づき、全国に認可保育所、⼩規模保育所、認可外保育園、企業主導型保育所など99園を実際に⽴ち上げた熟練の専⾨家がコンサルティングいたします。保育所の開園については、候補物件を探すことから、⾃治体の公募に対する事業計画書など提案書作成対応全般を含め開園まで、保育園経営に関わるすべてのノウハウを戦略的にアドバイスさせていただきます。
また、例えば保育事業の実績がないと認可保育所の申請はできないことが多いのですが、⾃治体によっては新規で社会福祉法⼈を設⽴することによって認可保育所を開設することができる場合もあります。弊社はこうして開設した認可保育所の実績もあり、クライアント様のご要望にお応えすることができます。

認可保育所新規開設の場合

  • サポート①
    調査
    1〜2ヶ月
    • お客様との事前打ち合わせ
    • ⾃治体の公募案件調査
    • ⾃治体との事前調整業務
    • 保育所適格物件の探索
    • 当該物件の市場調査
    • 全体⼯程の策定と調整
    • 設計・⼯事会社の選定
    • 社会福祉法⼈設⽴補助業務
  • サポート②
    申請
    1〜2ヶ月
    • ⾃治体との調整業務
    • 公募提案資料の作成業務
    • 全体的な計画等の作成
    • 事業収⽀計画の策定
    • 保育図⾯等作成指導
    • 認可保育事業の指導
  • サポート③
    認可決定、着⼯、開園
    6〜8ヶ月
    • ⼯事⼊札に関する指導
    • 新築⼯事全般の指導
    • ホームページ作成指導
    • 保育⼠求⼈関係指導
    • 保育資料全般作成⽀援
    • 保育備品の購⼊
    • 開園前準備全般指導
    • ⼊園説明会の実施
    • 認可申請・実績報告等⼿続全般⽀援
  • サポート④
    開園
    • 開園後の運営コンサルティング